2017.8.9
南伊勢のギラが街と酒場をギラギラ(笑)させるプロジェクト
その地域で食べる習慣がなく、廃棄していた魚を使って生産地と街の飲食店を活性化する試み
「スローなコメディにしてくれ」編集長でもある
筆者は、世田谷区経堂エリアに住んでいます。
経堂系ドットコムという地域の個人店の応援WEBサイトを
2000年から始めています。
始めたきっかけは、
1997年の消費税増税(3%→5%)の影響を受けて、
馴染みのお店が幾つか経営不振に陥ったり、閉店したり、
店主が体調を壊し、病気になったりするのを間近で見て、
とても悔しい思いをし、
「具体的に何とかできないか?」と、思ったからです。
2007年に店主の病により閉店した
「からから亭」をはじめ、
ネットでの情報発信、既成メディアとの連動、
イベントなど、いろんな方法で盛り上げてきましたが、
この7、8年、力を入れているのが、
全国の産地とのコラボというかタッグを組む取り組みです。
飲食店の場合は、やはり素材の仕入れの良し悪しが、
お客サバの満足&不満足に大きく関わってきます。
まず、おいしいことが大前提です。
プラス、同時に大切なのが、仕入れ値の問題です。
経堂のような都心から少し離れた住宅地、
しかも学生もたくさんいるような土地の場合、
「おいしいものを、より安く」提供するのが、商売の基本。
仕入れがある程度安ければ、お客サバに安く提供しても、利益を確保できる。
生産者ー飲食店ーお客サバ。三方良しの関係が成立するわけです。
リーマンショック、東日本大震災を経た、いまの時代。
ネットでの情報収集、情報発信も当り前になっており、
可能な食材は、複雑な流通を通さず、
産地から直接新鮮な高品質の食材をより安く仕入れることが、
売上げ全体の中の利益の比率をアップする重要な方法となっています。
クール宅急便というイノベーションのおかげです。
2014年には、消費税が5%から8%に上がり、
来年(2018年)さらに10%にという話も聞こえます。
飲食店にとっては、さらに厳しい時代となります。
家賃、光熱費、そして、あらゆる飲料・食材の仕入れ値が上がり、
利益率を圧迫します。
そして、消費税が上がるということは、
お客サバ(=消費者)の財布の紐も固くなる、ということで、
飲食店を舞台に熟成される文化そのものが危うくなります。
そこで、全国の生産地との良質なつながりを、
さらに網の目のようにと考えているわけです。
今回は、経堂を舞台に繰り広げる経堂のモデルの
一つの事例として、南伊勢のギラを紹介したいと思います。