2018.1.3
経堂ガラムマサラのおいしさの秘密とスタッフに優しいマネージメント♩
いい飲食店の秘密
経堂インド&スパイス料理ガラムマサラ
新年初の食事は、
経堂の人気カレー&スパイス料理店、
ガラムマサラのオーナーシェフ、
ハサンさん宅で、カレーをいただいた。
いわば、インドの御節である。
いただきながら勉強になったのは、
経堂ガラムマサラの
「おいしさの秘密」だった。
1997年から通っているので、
ガラムマサラのことは
隅々まで良く知っている。
毎日でも食べ飽きないランチ。
「dancyu」などの雑誌にも
紹介される魅惑のスパイス料理。
一皿一皿に感動が宿るディナーカレー。
約30種類もある
300円台からのおツマミメニュー。
タンドリーチキン、タンドリーラムなど、
香ばしいタンドリー料理は、
うさぎ、ウズラなどのジビエも。
お酒の品揃えが豊富なのもたまらない。
「とりあえず」と、誰もが頼む
木の屋さんの金華さば缶メニュー。
そのレシピは、ハサンさんが、
おかあさんの料理をベースに
この二十数年かけて進化させたものだ。
その知識を前提に昨年末から
オーナーのハサンさんに聞いて、
決定的な「おいしさの秘密」を知った。
もちろんレシピも重要だが、
スタッフのマネージメントが凄いのだ。
ガラムマサラスタッフの
平均的な一日は、こうだ。
まずは、ランチタイムから。
[ガラムマサラの一日・ランチタイム]
10時 出社 仕込み開始
11時半 ランチ仕事開始
14時 ランチ仕事終了 昼の賄い
14時半 それぞれの家に帰宅完了
10時に店に出て、
14時半には、大抵、家に戻っている。
その前提として、
ハサンさんは、朝9時前には店にいて、
スタッフが働きやすいように
仕込みのための段取りを10時までに
終えている。
その段取りは、ランチのためだけでなく、
ディナーのためでもある。
実は、ガラムマサラでは、
ランチの作業と並行して、
豊富なディナーメニューの仕込みを
時間内に終えてしまうのだ。
そして、
夕方からのディナータイムは、こうだ。
[ガラムマサラの一日・ディナータイム]
17時 出社 仕込み開始
17時半 ディナー仕事開始
22時 ディナー仕事終了 夜の賄い
22時半 それぞれの家に帰宅完了
昼 4時間
夜 5時間 なので
合計 9時間 労働 となる。
「やっぱり、長く働くと、人間疲れるから、
仕事もていねいでなくなるし、
ミスが起きたり、
掃除が行き届かなくなったりして、
店がだんだんと荒れてくるんですよ」
と、ハサンさん。
ワーキングタイムの
素晴らしいマネージメントと思うが、
それだけではなかった。
「人間、休みが大事です」
ガラムマサラの定休日は、木曜日。
プラス、スタッフは、
一月から四月にかけて、
それぞれ一ヶ月半のホリデーをとる。
何故その時期かと言うと、
「うちはインド出身が多いから、
夏になると暑すぎます。
その時期が、過ごしやすい
インドのベストシーズン」
年間休日約100日。
「あと大事は、お客さんを集めるは、
オーナーであるぼくの責任。
おもしろいメニューを考えたら、
知り合いに連絡して食べてもらったり、
口コミで広めたり、いろいろしますね」
スタッフがしっかり休養をとれる、
給与の相場もいい。
そんなガラムマサラだから、
雰囲気もいいし、
そこで食べるおいしいものは、
さらにおいしいという好循環になる。
飲食店は、
人の入れ替わりが激しい業界だが、
居心地もいいガラムマサラは、
誰かが辞めても、すぐ新しいスタッフが見つかる。
「あと、スタッフとごはん行って、
いろいろ話を聞くのも多い。
これはぼくのポケットマネーだけど」
インド人スタッフの体調が悪いと、
車で病院に連れていくハサンさん。
「おいしい秘密」は、
スタッフに負担をかけない
いい湯加減の仕事環境づくり。
年始早々いい話を聞きました。
経堂こども文化食堂に無償で
寸胴鍋一杯のカレーを提供してくれているのも、考えたら凄いこと。
新年は、そんなガラムマサラで、
お友達、会社の同僚と
パーティーいかがでしょうか?
ガラムマサラおツマミ博物館